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「The Cove」の一般上映が決まったそうです

先日、「The Cove」の自主上映会に行ってきました。そして、4月頃から日本でも一般上映が決定したそうです。

個人的な感想。

あまりにも複雑な背景や感情が絡んでいるため、ひとつの答えを簡単に出すことはとても難しいと思いました。

ただ、追い込み猟により無差別に捕獲され、ほとんどのイルカがもがき苦しみながら死んでいく様子は、ゾウ密猟の一家惨殺とダブるものがあり、あまりに衝撃的。

イルカが哀れに思えてなりませんでした。

映画はあくまで欧米人の保護活動家の視点で展開されます。そのため100%公平とも言えない描写も出てくるという印象は否定できません(その点について日本人の保護活動家はよく理解されていると思いました)。

それでも、野生イルカ捕獲を加速させた要因を作ったのは自分だと公言するリック・オバリーさんの深い悲しみが伝わってきます。オバリーさんはかつてTVドラマ「わんぱくフリッパー」のイルカトレーナーで、イルカ人気の火つけ役、現在はイルカ保護活動を行っています。

人間は捕食動物。命あるものをいただかない限り生きていかれません。でも、牛や豚、野菜や果物は食べてもいいけれど、(水銀汚染・絶滅の危険性の理由は別として)なぜイルカやクジラは特別なのか?その境界線を引くことは難しい。

青ヶ島で生まれ育った友人は、子供のころ、今日のおかずはかわいがっていたピーちゃんだから食べないけど、ほかのニワトリならOKとか、そんな感情があったと言います。ブランド牛を大切に育てている酪農家も送り出す頃には情がうつるというではありませんか。命に対する矛盾はこんな風に常に存在しています。

先日、死んだゾウを食べる習慣についての記事でも触れましたが、代々続いた食文化はそこの土地の人でないとその感覚を受け入れられない点があり、そこが微妙で難しいところ。

しかし、その歴史的背景や、土地の人たちとその生き物との関わりなどを知ることで、多少は理解することができるのではないでしょうか。

なので、個人的にはその部分について理解したいと思うし、村民の生活の保障もするとの話も断り、なおも追い込み猟を続ける理由が何なのかを知りたい。

また、漁師さんたちも(特に欧米人の)活動家がなぜそこまで反対するのか、その背景と理由に耳を貸せるようになった時、やっと同じスタンスで話ができるのかもしれません。

この映画はきっとイルカ追い込み漁について知らなかった日本人が初めて考えるきっかけなるのではないでしょうか。

以下、パネルディスカッションから抜粋。

★水族館のイルカ★
現在、そのほとんどが太地の追い込み漁で捕獲された個体。近年では、中国・台湾・フィリピン・中東など発展が著しい国の需要が高い。世界水族館協会では追い込み漁で捕獲されたイルカは輸入しないように促している。

★水族館のイルカ飼育は難しい★
イルカは毎日、スピーディに泳ぎ、広い海を移動し生活している。また、超音波の送受信で周囲を認知するソナー能力を持っている。その強力なソナーにより砂底の魚を麻痺させ、捕まえることもできる。もちろん、仲間とのコミュニケーションも超音波で行う。ところが、狭い水族館の水槽の中ではその強力なパワーがあだになる。ソナーが自分に跳ね返ってきてしまうのだ。ソナーを出せずに仲間とコミュニケーションが取れないイルカはストレスが原因で短命になる。

★現在、追い込み猟がおこなわれている漁村★
和歌山県太地村と静岡県伊東市の富戸港のみ。太地で追い込み猟の権利を持つのは26人の漁師と13漕の漁船のみ。その権利は限定されているため特別なものとなる。現在、年間で捕獲されるイルカの頭数は合計で約1万5,000頭。内追い込み猟で捕獲される頭数は約1,300~1,500。つきんぼといわれる猟では1万2,000近くが捕獲されている。映画に出てくる数字とは異なる。

★村民はどう思っているのか★
太地の例をあげると、村民は自分たちが口にしているイルカがどのように捕獲されているのか知っている。反対意見もあるだろうが、閉鎖的な環境のため口に出すのは難しい。同じ親戚・家族が代々まとまっている小さな村であるため、風穴を通しずらいという背景がある。また、漁師たちの生活や立場もある。村の警察も漁師の味方だ。

なお、水族館や飼育関係の人たちに捕獲されたイルカのストレス問題をどう緩和させているかについては今までお聞きしたことはありません。設備工事の技術は常に進歩しているため、新しい水族館などは改善されている可能性あり。

追い込み猟に立ち会いショー用のイルカを選別するトレーナー。イルカをかわいがる飼育やトレーナーの人たち。フジのために人工尾びれを作った獣医さんとその関係者の人たち。ここにも矛盾が存在します。

この惑星の生態系の一部としての人間とは何か、命のつながりとは。そんなことをきちんと考えてみるべきかもしれません。答えを出すことができなくても、改善することはできるはず。

「The Cove」の公式サイトはこちらをご覧ください。
↓↓
http://www.thecovemovie.com/
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No title

卑弥呼は2年前にフィリピンのドンソルと言う所にジンベイザメと泳ぐために行ってきました。
ここはプランクトンが多いため多くのジンベイザメが集まることで知られています。
以前は漁師が食糧としてジンベイザメを捕獲していましたが、今は観光客をバンカー・ボートに乗せサメを素潜りで見せるツアーに切り替えました。
この方が漁師の収入も上がりジンベイザメの数も増え共存がうまくいっている例です。
動物たちとの共存ってなかなか解決できない難しい問題ですね。

Re: No title

卑弥呼さん、2年前にジンベイザメと泳いでいらしたとは素晴らしい経験をされましたね!ドンソルのケースはエコツアーに切り替えたことでうまくいったようですが、イルカ追い込み猟の場合は難しい問題が絡んでいそうですよね・・・。この辺については卑弥呼さんがお詳しいのではないでしょうか。漁業関係者にその分の資金提供を提示しても断られるということはそれなりの理由がありそう。科学的数値についてどこまで調査されているかはわかりません。でも、オスメス、若い固体、妊娠中のメスが根こそぎ捕獲されるということは、絶滅のリスクも。実際はどうなのか気になるところです。
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