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スリン「ゾウ祭り」の裏事情を考える

station

スリンの鉄道駅の様子。手前の赤いのがライド用の乗り台です。

コメント送信エラーが発生している6日付けの「エレファント・ビュッフェ」の記事について、卑弥呼さんから以下のコメントをいただきましたので、この場で紹介させていただきます。

『Mayaさん、写真お上手ですね。エレファント・ビュッフェの日がよみがえります。あの日の象使いさんは客引きで必死でしたね。お父さんに私は腕をつかまれ象乗り場をあちこち連れまわされ空きがないとわかるとトラックの荷台の所に連れていかれた時はあきれました。

やっと3人確保したお父さんは嬉しそうでした。

このお金が象さんに役立つと思えば嬉しい出費でした。

たくさん餌を食べてお母さん象のお乳が出るようになればいいのに・・・。子象が乳首に吸いついてもお乳が出ないのですぐに離してお母さん象が食べているものをもらっても食べられないのを見て心が締め付けられる思いでした。楽しかった象祭りでしたがこんな悲劇が隠されていました。早くすべての象さんが幸せになってくれるのを心から祈っています。』

ゾウ祭りの3日間は本当に楽しいものでした。先日、お伝えきれませんでしたが、ショーではゾウ狩りの光景と精霊へのお祈りの踊りや歴史的シーンの再現など、娯楽的な形でクーイ族とゾウについて楽しみながら知ることができました。

楽しい反面、街を歩いているときは常に複雑な思いに駆られていました。

車が解禁された夜の繁華街でサトウキビを買ってもらうために歩き回る子ゾウとゾウ使い親子を頻繁に見かけました。その姿を見て、物悲しさを感じると同時に、自分の家族とゾウを守り生活をしていかなくてはならないゾウ使いのたくましさと、一生懸命、働くゾウに何とも言えない健気さを感じました。

夜歩いているゾウは概ね健康そうで、子ゾウもよく育っている子ばかりでした。なので、惨めでかわいそうというイメージとはちょっと違っていました。どちらかというと、一緒に稼ぐぞ、って感じでしょうか。でも、交通量の多い、しかも夜の街を子ゾウが歩く姿を見るのはとても辛いです。

動物愛護の観点から見たら、これは人間が動物を商売道具にして搾取と取られかねない光景ですが、それだけでは片付けられない複雑な裏事情が、闇で働く出稼ぎゾウ同様、このゾウ祭りにもあるようです。

冒頭で紹介したコメントについて補足しますと、妊娠中のゾウさんは働くことができないので、大変なんだそうです。ゾウ使いが稼げなければ当然、母ゾウは栄養不足になります。そして、出稼ぎなどで適切な環境にいることができなかったために、お乳の出が悪い母ゾウがやはりいる!というのをこのスリンで目の当たりにしたというわけです。

この十数年、ゾウとゾウ使いの生活の質向上のために、政府やスリン市も動いているはずではあるものの、なぜ、この3日間、都市部で起きているような物乞いまがいの光景がこのゾウ祭りでも起きているのでしょう?現状はまだまだ変わらないということを意味しているのでしょうか?

(スリンの)ゾウ病院や基金などへの寄付も考えてはいましたが、団体同士のまとまりの悪さや派閥などの問題があるようだし、本当に役に立つか確信が持てません。それなら今、目の前にいるゾウやゾウ使いにお金を稼いでもらったほうが、確実なんじゃあないかという気さえしてきました。

し、しかし・・・キリがない。

だって、言い方を変えれば出稼ぎゾウの集結(Round Up)でもあるんですから!

すっかりゾウの魅力にとりこになった卑弥呼さんですが、ゾウもよく人を見ています。サトウキビを買って~、と鼻で腕を掴んで離しません!いやいや、本当に賢い!他の人だったらゾウはここまでやらなかったのでは?20バーツ札が何十枚あっても足りないくらいです。

そして、その姿を遠巻きに眺め、完全に「巨人の星」”あき子姉ちゃん”状態(;_;)になっているMさんとMaya・・・。

延々と続くこの光景、冗談ぬきにかなり辛いものがありました。

この3日間でスリン市にはかなりのお金が落ちたはずです。

しかし、果たしてゾウ使いたちがこのイベントに見合うだけの報酬をちゃんと受けているのか、大きな疑問が湧き上がりました。ここはタイ社会。裏がいろいろありそうです。立場の弱いゾウ使いを利用し、搾取している人間もいるということが容易に浮かび上がってきます。

また、ゾウ使いの人たちにとってこの祭りへの参加は本当に嬉しいものなのか、ということも疑問です。

市は僅かの報酬しか出さない代わりに規制はかけない。したがって、後はゾウ使い同士で縄張りはどうするのか話し合って自分たちで稼げ、ということなのでは・・・。これはあくまで憶測ですが。

(ところで帰郷して、久しぶりの仲間との再会はゾウとっても人間にとっても嬉しいことだと思います!きっとゾウたちはゴォ~と、すごい声を出して喜び、匂いをかぎ合ったことでしょう!コレ、見たかったなぁ。)

ゾウとゾウ使いは数千年に渡り、国の発展に貢献してきました。そのような人々と生き物を今になってないがしろにする政府に憤りを感じている人々はタイ国内に、大勢いることと思います。餌場が消滅した故郷スリンでゾウを養っていくことができず、稼げる場である都市部からも締め出されたゾウとゾウ使いは、一体何処でどう生きていったら良いのでしょうか?

最終日、Mayaはスリンの駅でバンコク行きの夜行列車を待っていました。駅前にもライド用の乗り台が設置されています。そして、最後の営業に精を出すゾウさんたちとゾウ使いさんたちの姿を眺めていました。

ゾウたちは落ち着いた様子で満足げに草を食べています。電車が到着するたびに降りてくる地元の人たちに声を掛けるゾウ使いたちからは、「なんとか3日間、たくさん稼ぐことができた」、という安堵感が伝わってきました。地元の人たちも積極的にサトウキビを買って、触れ合いしています。

皆、とても楽しそうで暖かい気持ちになりました。

いよいよ列車が到着したとき、階段を途中まで登り待機していたゾウと青年ゾウ使いの姿を後ろ髪を引かれる思いで振り返り、列車に飛び乗りました。頑張るんだよ!、と心の中でエールを送りながら・・・。

自分にできることは何もないかも知れませんが、どうやらスリンに強い思いを残してしまったようです。
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No title

mayaさん、そうなんですよね。私も動物愛護の観点から見たら夜の繁華街でサトウキビを買ってもらうために歩き回るゾウさん達がかわいそうでなんとも複雑な気持ちでした。しかしトンディーに乗せてもらった後にトンディーの象使いさんがトンディーと待っていてその姿を見たら思わず「トンディー、1時間以上も乗せてくれて大変だったね~、お疲れさまね~!ありがとうね~!」とサトウキビを購入しトンディーに食べてもらいました。トンディーの近くに10頭以上も象達が集まっていてみんな私にも、僕にもサトウキビちょうだい~!っていう感じで鼻をのばしてきました。20バーツ札がないからと言うと10バーツでもいいからと象使いさん達に言われ象さん達は鼻をのばし期待して待っているしどうしよう(^^ゞ・・って感じでした。でも象さん達がおなかを空かせていてはかわいそう!と思い、手持ちの小銭をかき集め象さん達にサトウキビを食べてもらいました。
象祭りの為にスリンに帰郷した象さんと象使いさん達、その他タイに住んでいる象さん達や象使いさん達は皆しっかり食べ満足出来る暮らしをしているのでしょうか。象さんや象使いさんが笑顔で暮らせる国になるようにタイ政府にはしっかり政策をたて実行してもらいたいです。私も自分が出来る事があればタイの象さん達の為に何か出来ればなと思っています。バンコクへ向かう飛行機に乗る前にウボンラチャタニ空港のタイ国際航空のカウンターに象さん基金という募金箱がありそこにいくらか募金してきました。象さんと象使いさんがいつまでも一緒に元気に暮らせてニコニコ笑顔でいれる為に少しでもお役にたてればと思いながら(それぐらいしか出来ない自分がもどかしいけれど)ウボンラチャタニを飛び立ちバンコクへ向かいました。

Re: No title

タイさん、トンディに乗せてもらいお散歩した後、トンディ以外に10頭のゾウさんがサトウキビを期待してお鼻を伸ばしてきたとは、それはもう、全員にあげなくては!という気持ちになって当然ですよ・・・。しかも、お札がなくて10パーツでもいいからとは、もうゾウ使いの人たちが死活問題をかけてこの3日間で稼ぐことにいかに必死か、ということが伝わってきます!!でもきっと皆、最低でも1日1万バーツは稼げたと思うので、山奥でシーズンにより浮き沈みするエコツアーより確かな収入になるというのも現実ですよね。政府の支援なしではゾウもゾウ使いも生き残れないです。ゾウの幸せ=ゾウ使いの生活の向上。インターネットでいろいろな情報を手に入れることが出来る時代になりましたが、このように現場で見て感じることは経験としてとても大切ですよね。Mayaもタイさん同様、これからも自分にできることからやって行こう!、と思っています。
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Author:mayani
こんにちは!
Maya(Mayani)です。
「世界の動物ニュース」へようこそ!

動物行動学や環境問題。世界は興味深いニュースであふれています。日本には伝わってきにくい情報。そして、動物や自然を通して感じていることなど。実体験を交えて伝えたい。

どんな動物でも好き。
でもMayaを夢中にさせているのはゾウ★
結果、ゾウの話題が多いのがMayaの「世界の動物ニュース」です。

どうぞ、お楽しみください!

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